キョウツカ・すっきりするブログ

医薬品登録販売者として長く勤務しました。ヘルスケアから料理・栄養、暮らしの情報まですっきりする話をご紹介します。

太陽は元気の味方[気分転換と睡眠改善も]

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日本には四季があり、地域や季節によって、それぞれの美しさがあります。

ですが、日照時間でいうと世界的には、けっして多く(長く)はありません。

  

今回は、紫外線対策をしつつも、太陽を味方にしようというお話です。

 

ちょっとした外出でも気を使ってしまいますが、気分転換も大切です。

外に出て、日光を浴びてみませんか。

 

  

紫外線の悪いところと良いところ

太陽の光の中には、『紫外線』という目に見えない光が存在します。

とくに夏になると、よく見聞きする言葉ではないでしょうか。

 

肌に影響があることで知られ、

  • 日焼けする
  • シミの原因になる
  • 肌の老化を進行させる
  • がんのリスクが高まる
  • 目が悪くなる

など、悪い話題にはことかきません。

 

紫外線にはA波B波C波の3種類がありますが、地表まで届いているのは、A波B波(UV-A、UV-B)の2種類で、実際に上記の問題を起こしているのも、この2種類の紫外線です。

 

長期的に浴びた紫外線の影響は、遺伝子にまでおよび、体全体のダメージにもなり得ます。

 

肌や眼に対しては、直接オススメできる「良い点」はないので、積極的に防ぐようにしましょう。

 

ここでぜひ、気をつけていただきたいのは、店頭でお客様にも、よくお話ししていたのですが、「暑さと紫外線は別問題」だということです。

 

私たちまで届く太陽光線には、紫外線の他に、赤外線と可視光線などもあります。

 

赤外線は「暑さ」や「熱さ」を感じる目に見えない光線です。

寒い時期や、ときには治療のために、体の中にまで入り込んで、温めてくれます。

 

可視光線は明るさ、目に見える光のことです。

プリズムなどを通して、きれいな七色を見ることができます。

 

つまり、暑いのは赤外線のせいなのです。

紫外線は、あまり暑さを感じない朝でも冬でも、薄曇りの日でも、降り注いでいると思ってください。

 

山登りなど、涼しいからと油断するのは危険です。

むしろ太陽に近づきますので、浴びる紫外線の量は増えると言われています。

安全を妨げない程度に、しっかり紫外線対策もしましょう。

 

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UVカットのサングラスも忘れずに


そんな紫外線ですが、良いところもあります。

などです。

 

 

骨と免疫力をパワーアップ? 

ビタミンD脂溶性のビタミンで、ビタミン類の中では珍しく、紫外線を浴びることで体内で作ることができます。

ですが、年とともに生成は減少してしまいます。

 

ビタミンDの大切な仕事の1つは、カルシウムなどを体内に取り込んで、骨を丈夫に保つことです。

骨を作るときには、カルシウムだけでなく少々の運動も必要になります。

以前にもご紹介したラジオ体操や、軽くウォーキングなど、最初は安全な運動で骨に刺激を与えましょう。

 

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ビタミンDは食べ物からも積極的にとることができます。

 

▼ ビタミンDの多い食品 ▼

サケやマグロ、サバ、魚類や牛の肝臓(レバー)、バターやチーズ、卵黄

きのこ類

 

とくに紫外線が生成してくれるビタミンDが、体には有効だとも言われています。

ビタミンDの活性化から、"免疫力が上がるのでは"など、諸説ありますが、紫外線量が、以前より増えているというデータがあります。

今の大人が子供だった頃とは、紫外線じたいの強さが違うのです。

 

出かけるのが好き、外で運動する、アウトドアが趣味など、外での活動が気にならない方はともかく、ビタミンのために、無理に強い紫外線に当たる必要はもちろんありません。

 

食物から意識してとることで、骨の健康、免疫力アップがじゅうぶん期待できます。

ついでに、日光も役には立つと、一応、覚えておいてくださいね。

 

次の項目では、さらなる効果をご紹介します。

 

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太陽に元気をもらう

では、『セロトニンが生成される』とはどういうことでしょうか。

 

セロトニンは脳内の神経伝達物質の1つで、ノルアドレナリン(集中力・積極性)とドーパミン(喜び・意欲)のバランスを調整する役割をしています。

いわば、精神を安定させる役割を担っているのです。

 

セロトニンは日光を浴びることで、生成されます。

さらにセロトニンは、メラトニンという体内時計や生体リズムを調整するホルモンの原料と言われています。

日中にしっかり日光を浴びると、夜もすっきり眠れるようになる仕組みがあるのです。

 

外に出て、外気にあたる。

新鮮な空気を吸い込む。

日光を浴びる。

ベランダでもどこでも、活動時間だと認識することが大切です。

 

できれば、1日に15分から20分くらい、日光にあたるような機会をつくりましょう。

黙って日光浴でもいいですが、買い物や出勤途中などで歩くとか、散歩をしてみるなど。

すぐに効果が出るものではないので、気負わず、なるべく少しずつ、続けてみてください。

 

その際には、紫外線対策も忘れないようにしましょうね。

 

 

セロトニンを増やすには、原料になるアミノ酸トリプトファンを摂取するという方法もあります。

 

▼ トリプトファンを含む食品  ▼

豆腐・納豆・味噌などの大豆加工品

牛乳・チーズなどの乳製品

などなど

 

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ただし、大量にとればみんなセロトニンになって、ゆくゆくはメラトニンにもなって、気持ちの安定した幸せな日々になる、ということではありません。

 

普通に食事する中で、なるべく何かしらとるようにしよう、という気持ちでじゅうぶんです。

材料をやたらと増やしても体内の処理能力は上がりません。

無理はやめましょう。

むしろそれがストレスになります。

 

 

必要なのは適度な太陽、適度な運動 

日光浴は、1回15分から20分くらい、週に3日程度が目安になります。

本来なら日焼け止めは塗らず、肌も露出した方がいいと言われていますが、あくまで「効率よく紫外線を浴びる方法」としてなので、なかなか勇気のいることです。

とくに暑さをともなう季節では、絶対に無理は禁物です。

 

日常生活の中では、早朝の散歩や、洗濯物を干す時間を利用する。

他に、日光を浴びる時間と運動をまったく切り離すというやり方もあります。

 

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日光浴は、足や手のひらだけでも十分だそうです。

運動は部屋の中でラジオ体操、あるいは夕方以降、うす暗くなってから、など。

 

 

▼ ▼ シミ対策は予防が大切です ▼ ▼

 

 

 

工夫するの大変ですが、太陽は敵でもあり、最高の友人で味方でもあります。

とくに気分の晴れない日は、一度、太陽を浴びてみましょう。

きっと気分を切り替えられます。

(雨の続く日は、ぜひ部屋の中で軽い運動を)

 

 

●参考文献●

気象環境情報[オゾン層・紫外線](気象庁)

メラトニン(wikipedia)

セロトニン(wikipedia)

紫外線について(バイオウェザーサービス)

快眠と生活習慣[e-ヘルスネット](厚生労働省)

 

 

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