前回、"気分が沈みがちなときは、太陽を浴びてみよう"という記事を書きました。
紫外線を浴びることで、『セロトニン』という脳内の物質が増えて、気持ちが安定します、というお話しです。
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記事を書くときに、紫外線と、太陽そのものについて調べたのですが、これが実に楽しかったのです。
そこで、この『太陽』について、ちょっと書いてみたいと思いました。
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日常の中の太陽
太陽は、あまりにも有名で、あまりにも身近で、そして何も知らない星です。
たぶん子供の頃に学校で習ったり、図鑑で見たりはしていると思うのですが、そのような記憶は遥か彼方です。
わたし、管理人のyamakoとっては、医薬品の登録販売者という立場から、
「どうやって紫外線から身を守るのか」
が最大の問題でした。
相談に来られる方は、日焼け止めや、すでにしてしまった日焼けにつける薬など、紫外線の害についてがほとんどだったのです。
太陽という星について聞かれることは、今までの人生でほぼなかった、と言えます。
みなさんはいかがですか?
晴れてくれれば洗濯物はよく乾きますが、色はだんだんと褪せてゆきます。
曇っていると思って油断していると、じわっと日焼けしていたりします。
意外と、面倒な存在でもあります。
太陽という星のサイズ感
太陽に出かけるには、飛行機で17年、新幹線で60年くらいかかるそうです。
もちろん片道です。
飛行機はともかく、新幹線では、ほぼ人生終わりますね。
距離にして約1億4960万キロ。
本当に長い旅になります。
宇宙や星の話がむずかしくなるのは、わたしは数字のせいだと思っています。
とにかく桁が大きすぎるのです。
つまり話の舞台となる区域、というか範囲が想像を絶する大きさなのです。
太陽の大きさも直径が約140万キロです。
地球を横に109個並べたサイズだそうです。
質量(おおよそ"重量"のこと)は地球の33万倍、体積では130万倍とのことです。
こうなると、もう想像することすら、もはや難しいレベル。
とにかく、とにかく、大きいのです。
どうやら土地はないらしい
宇宙開発の利権が絡んで、ではありません。
どこにも地面がないようです。
丸い星ではありますが、そのほとんどが水素とヘリウムという気体でできています。
写真で見ても、表面はマグマみたいな、もうほとんど火しかないような、とても住める
星には見えません。
では、その下は、どうなっているのでしょうか。
中心部くらい、桃の種みたいに、「何か」があるのではと思ってしまいます。
実は、中心部については、わからないことも多いそうです。
液体なのか、気体なのは、もしかした個体もあるのか。
あまりにも高温で、核融合を繰り返しているような場所なので、個体の可能性は低いとのこと。
あんなに大きな星なのに、全体が気体や液体かもしれないなんて、なんか不思議ですよね。
太陽光線の長い旅
太陽は核→放射層→対流層→光球(太陽として見えている部分)→彩層(太陽の大気にあたる部分)でできています。
中心部の核融合でできた光の粒は、外側へと向かいます。
それもまっすぐ一直線にではなく、あちこちでぶつかりなから、紆余曲折の旅です。
時間にして100万年かかるとも言われています。
この太陽の内部で起こっている出来事についても、いろんな説があり、時間とともに新しい発見もあります。
まだまだ研究は続いている段階です。
やっと一番外側までたどりついた光の粒は、宇宙空間へ放出されます。
そこから地球へは、8分20秒です。
それまでにかかった時間と比べると、あっという間の出来事ですね。
今日、わたしたちが見た太陽の光は、もしかしたら100万年も前に生まれたもので、宇宙空間を8分少々、旅してきたものだったかもしれません。
そう思うと、太陽の光はすごいなーと思いませんか。
太陽はまだまだ働きます
太陽は生まれてから約46億年だそうです。
推定される寿命は100億年くらい。
と、いうことは人間に例えると、「人生百年時代」ならまだ46歳です。
これからの時間が、まだ楽しめる年齢です。
お仕事も頑張らないとですが。
そうして頑張って、頑張って、核融合して、エネルギー放出して、最後はどうなるのでしょうか。
人類はみることができない太陽の終わり
今のまま、地球に住んでいたら太陽の最後を、人間は誰も見ることができません。
太陽はどんどん膨張して、地球も飲み込んでしまうからです。
星は生まれた時に、その寿命が、大きさからだいたいわかるそうです。
地球ができたのは、今からおよそ46億〜45億年前です。
最後は「太陽が消えるころに巻き込まれるかたちで終わるだろう」と言われています。
人間は、もとになった猿人が700万年前に生まれ、今の人類は20万年前に登場したそうです。
地球のこれまでをカレンダーに例えた「地球カレンダー」というものがあります。
今、地球上で毎日がんばっている人間の歴史の、なんと短いことか。
大晦日の1日の出来事にすぎないのです。
本も各種出版されていますので、ぜひ読んでみてください。
お子さんはもちろんですが、大人が読んでもとても楽しめますし、発見があります。
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太陽との付き合い方
生活の中での太陽といえば、紫外線の存在が一番気になるところです。
天気が良いと、気分は晴れますが、紫外線を浴びることで、肌の老化がすすみ、日焼けして、シミが発生します。
もっとも大きな問題は、遺伝子を傷つけ重い病気を引き起こすことです。
眼も、紫外線には耐えられません。
眩しい光は極力避さけ(照り返しもですよ)、日頃からUVカット加工のサングラスをかけるなど、色々な対策が必要です。
ちなみに、ですが。
サングラスは『UVカット加工』が大切なのであって、レンズの色ではありません。
目のためには、なるべく大きめで、とにかく光が眼に入るのを防いでくれるものが最適です。
わたしは丸顔で鼻が低いので、大きなサングラスは、まったく似合いません。
でも、1つあると、日差しが強い時には便利です。
たとえ、似合わなくても…。
太陽の調査・研究は続いている
わたしたち人類にとっては、害はあっても、太陽が大切な星であることに変わりはありません。
洗濯物を乾かしてくれるのはもちろんですが、植物も、エネルギーとしても、そして素敵な景色も、わたしたちが太陽が受け取る恵は、たくさんあります。
ですが、まだまだ研究の真っ最中で、新しい情報や発見があり、そこから太陽という星の姿を探っている状態なのです。
今回、天体と縁のなかったわたしyamakoが、心ときめいたのは、この「まだまだよくわからないことがたくさんある」という事実に出会ったからでもあります。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所と国立天文台が中心となって打ち上げた太陽観測衛星『ひので』が、今日も、太陽を観察し続けています。
JAXAや国立天文台のサイトでいろんな情報が見られますので、リンク貼っておきます。
のぞいてみてくださいね。
▶︎国立天文台
▷太陽観測科学プロジェクトはコチラ
(今まで天体に興味のなかった方は、子供向けのサイトがとてもわかりやすく、読みやすいですよ)
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思いがけず、ちょっと熱が入って、長くなってしまいました。
今、わたしたちは小さな小さな、肉眼では見えないウイルスと戦っていますが、いつも見えている大きな太陽も、よくわかってはいないのです。
わかっていないものに囲まれてながら、「上手いこと生きていく」能力が必要なようです。
この地球で生きるというのも、けっこう大変なのですね。